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女の子のためのあれやこれ
女性用下着着用プレイ





いつものように僕はカヲル君の部屋にいた。
カヲル君と一緒に何かをするというわけでもないけれど、同じ時間と空間を共有している。
僕は座って本を読んでいたけれど、カヲル君は鼻歌を歌いながら段ボール箱を運んでいた。
カヲル君の鼻歌はやっぱりちょっと音程が外れていた。
それでも、カヲル君は歌うのが好きらしく、時々鼻歌を歌っている。
僕としても、何でもできちゃうカヲル君が歌が苦手だということをちょっと可愛らしく思ったりもしているから、カヲル君の鼻歌を聞くのは嫌じゃない。
それに、カヲル君が鼻歌を歌う時は大抵機嫌がいい時だ。

「カヲル君、機嫌いいね」
「そうかい?」

とぼけてみせるカヲル君は やっぱりどこか笑っているような顔をしていた。
そして、すぐに「そうかもしれないね」と肯定してみせた。

「通販で頼んだ物が今日届いてね。ずっと楽しみにしていたから嬉しいよ」
「そうなんだ」

あまり物欲のないカヲル君が楽しみにしていた商品なんて珍しい。
ちょっとどんな商品なのか気になる。

「シンジ君に似合うと思って買ったんだ」
「え、僕に?」

その台詞に嬉しさを感じた。
まさか僕のための物だったなんて。
そんなことは想像していなかっただけに嬉しい。

「そうだよ。気に入ってくれると嬉しいんだけれど」

そう言いながら、カヲル君は持っていた段ボール箱を机に置く。
カヲル君が僕に似合うと思って買ってくれた物。どんな物だろう?
そして、カヲル君はそのまま箱を開けてその商品を取り出した。

「これだよ」
「え?」

僕はそれ以上言葉が出なかった。
それは僕が全く想像してなかった物だったからだ。
それはどこからどう見ても女性用下着だった。

「えっと、これは……?」
「可愛いだろう?」

可愛い、のだろうか?
女性用下着なんてまじまじと見たことのない僕は、ちゃんと判断することはできなかった。
確かに、青を基調としながらも胸元には赤いリボンがちょこんとついているし、繊細で柔らかそうなレースもひらひらしているし、可愛いのかもしれないけれど 。
でも、それは女の子がつけていたら、という大前提があっての話だと思う。

「せっかくだし、明日はこれをつけて学校に行ってみないかい?」
「えっ!? 何言ってるの、無理だよ!!」
「そんなことはないさ。明日は体育もないし、問題はないはずだよ」
「そういう問題じゃないよ!」
「大丈夫さ。僕もつけるから」

カヲル君はもう一つ女性用下着を取り出した。
先程の青いのとは違い、こちらは紺色だった。こちらも胸元に赤いリボンはついているけれど、先程の物とはデザインが違い、レースも控えめだ。そんなにひらひらしていない。
いや、そんなことよりも、もう一つあったんなんて。もう色々と衝撃的すぎて訳がわからなくなってきた。

「カヲル君まで!? っていうかそういう問題でもないから!」
「じゃあ、どういう問題なのさ?」
「だって、万が一バレたりでもしたら……」
「着替えたりしなければ問題はなさそうだけれど……」

それでも、カヲル君は考え直してくれたのかしばらく黙っていた。

「そう、じゃあ今つけてごらんよ。それで問題があるようなら、諦めよう」

出た。こういう展開はカヲル君のよく使う手だ。
妥協案と見せかけて、全然妥協案になっていない。
僕だって学習しているのだ。

「その手には乗らない。そう言って、僕にこれをつけさせようとしてるなんてお見通しなんだから」
「うーん。そういうつもりじゃない んだけれど……どうしてもと言うのなら、少々手荒な方法になってしまうかもしれないよ?」
「て、手荒?」

その言葉に少し警戒してしまう。
カヲル君がこういうことに関して諦めが悪いのは知っている。
そのカヲル君が手段を選ばないとなれば、ちょっと怖い。

「そう。僕としてはやはりこれはシンジ君に絶対似合うと思っているからね。そんな可愛いシンジ君を見るチャンスをみすみす逃すわけにはいかないさ」
「いや、でも……」
「どうしても嫌かい?」
「そ、そりゃあ……」
「絶対に似合うし、絶対に可愛いと思うよ。それでも嫌かい?」
「だって、こんなのおかしいし……」
「おかしくなんてないさ。シンジ君なら絶対に似合う。僕のお願い 、叶えてくれないかい?」
「うぅ……」

こんなのずるい。
カヲル君にお願いされたら僕は弱いというのに。

「……ちょっとだけだからね」
「本当かい? やっぱりシンジ君は優しいね。好きだよ、シンジ君」

カヲル君はぱっと表情を明るくさせると、勢いよく僕に抱き着く。

「わ、ちょっ、ちょっと急に抱き着かないでよ。びっくりするから……」
「ごめんね。嬉しかったんだ」
「う、うん……」

そこまで喜んでもらえるなら、別にちょっとくらいつけてみてもいいかな。
なんて、本当に僕はカヲル君に甘すぎると思うんだけど。

「じゃ、じゃあ、着けてくるね」
「おや、ここで着 替えてはくれないのかい?」
「さすがにそれは無理!」

僕はそのままトイレへと移動した。
そして、カヲル君の望み通りトイレで着替えを済ませた。
そう、着替えたはいいけれど。
やっぱり絶対おかしい。
冷静に考えてたら、やっぱりめちゃくちゃ恥ずかしい。
僕は男なのにこんなのつけるなんて。
カヲル君の前に行きづらい。
ふと、さっきのカヲル君の笑顔を思い出す。
カヲル君すごく嬉しそうだったな。やっぱり僕としてはカヲル君を喜ばせてあげたい。
どこまで僕はカヲル君に惚れてるんだろうと自分でも呆れそうになるけれど。
これはカヲル君のため、と言い聞かせて意を決してカヲル君の元へ向かう。

「えっと、カヲル君……」
「シ ンジ君!」

カヲル君は僕の声にぱっと表情を明るくさせたけれど、すぐに怪訝そうな顔になった。

「あれ、まだ制服なのかい?」
「ちゃんと下に着けてるよ! 制服の下に着けて問題があるかどうかって話だったじゃないか」
「ああ、そうだったね」
「やっぱりおかしいと思うんだけど……」
「ふむ」

カヲル君が僕の上半身をまじまじと眺める。
凝視したら透けて見えるんじゃないかと疑いたくなるくらい真剣に僕を見つめてくる。
いや、実際は制服のシャツの下にTシャツも着ているから、絶対に透けることはないはずなんだけど。

「うぅ、あんまり見られると恥ずかしい」
「うーん、でも、これならわからないんじゃないかい?」
「だからそういう問題じゃないんだって!」
「冗談だよ。そのシンジ君の態度だと何かあるって思われてしまいそうだしね」
「もう、意地悪ばっか言うのやめてよ……」
「ふふ、でも、実際シンジ君が普通にしていればわからなさそうだけどね」
「そうかなぁ?」
「実際、僕がつけているのもわからないだろう?」
「え? カヲル君つけてるの?」

予想外の言葉にぽかんとしてしまう。

「シンジ君が着替えている間にね。シンジ君にだけ着けるのを強要したら不平等だろう?」
「い、いや、別に……」

そんなことは全く気にしないのだけれど。

「触ってみるかい?」

カヲル君が僕の手 首を掴んで、胸に手を押し当てる。
確かに厚い布地の感触がする。
何だか僕の方がドキドキしてきた。

「シンジ君、緊張してきたかい?」
「だ、だって……」
「お望みとあらば、Tシャツだけ脱いであげようか? こういうのは、シャツから透けている下着に興奮したりするものなんだろう?」
「い、いや、そんな……」
「僕としてはシンジ君のそんな姿も見たいけれど」
「え、でも……」
「ダメなのかい?」

残念そうな顔でカヲル君が僕を見つめてくる。うぅ、だからその顔はずるい。

「……わかったよ。じゃあ、脱いでくるから」

それでもカヲル君の前で脱ぐことはできない。
さっきと同様トイレでTシャツだけ 脱ぐことにした。

「脱いできたよ」
「なるほどね。やはりこっちの方がいいね」
「そ、そうかな?」
「そうだよ。はっきりと見えるわけじゃないけど、ちゃんと着けてるんだってわかって、ドキッとする」

そこで、カヲル君は僕の胸に手を押し当てる。

「な、何?」
「やっぱり布地が増えた分、いつもよりガードが固くなってしまうね」
「え?」
「これだと直接触った方が早いかな?」

カヲル君は僕のシャツの上の方から手を突っ込む。

「ちょっ、ちょっと! 急に何して……!」
「下着をつけたことによるガードの固さの検証だよ。こうしてしまえば同じかな」

カヲル君が僕の胸 の突起を擦る。

「んっ、ま、待ってよ……」
「待たないよ。下はいつも通りだから最初はズボンの上からでも問題ないかな?」
「だ、だめ」

カヲル君が僕のモノをズボンの上から擦る。

「ちょっ、ちょっと……」
「ん? シンジ君、声が上ずってるね。これだけでも感じる?」
「そんなこと……」
「せっかくだから脱がしてもいいだろう?」
「何がせっかくなの?」

カヲル君は僕のズボンだけ脱がす。

「ふふ、もう下着が染みになってる。いけない子だね」
「せっかく新しいのに、汚したらもったいないよ」
「いやいや、構わないさ。それに、シンジ君はここで止められるのかい?」
「……ん」

肯定も否定もしなかった。

「せっかくだから僕も脱ごうかな」

カヲル君がシャツとズボンだけ脱いだ。

「わ……」

何でだろう。こんなの間違ってると思うのに、見とれてしまう自分がいた。
カヲル君は何を着ても綺麗だ。

「どうだい、似合うかい?」
「そ、それは……」

でも、そんなこと恥ずかしくて素直に言えない。

「シンジ君も、似合うよ」

カヲル君が僕のシャツを脱がす。カヲル君同様、僕も下着姿となった。

「せっかくだからちょっとずらす程度にしようかな」

その言葉通り、ちょっとだけ お互いの下着をずらして、そのまま僕に挿入する。

「んっ……」
「可愛いよ、シンジ君」

変な感じだ。こんなのおかしいと思うのに。
カヲル君が徐々に抜き差しする動きを速めていく。

「あっ! ……はぁ、はぁ、ふぁっ、んっ……あっ」
「ん、シンジ君可愛い……」
「はぁ、ぁ、あっ、んっ、かをるく……あっ」

カヲル君が僕にキスをする。
半開きになった僕の口にカヲル君の舌が入ってくる。

「ん、ふ……」

ただでさえカヲル君に突かれて何も考えられなくなっているのに、口を塞がれて酸欠状態になって、余計に頭がぼーっとする。

「んっ、シンジ君……」
「んっ……んんっ、あっ、っあっ」
「はぁっ、シンジ君……好きだよ」
「……っんっ……はぁ、はぁんっ……んっ……ぼ、僕もぉ……」

その言葉に一層快感を覚える。
もう止められない。

「ぁ、だめだよ、もうイっちゃう……」
「いいよ、イって……」
「でも、汚しちゃう、から、ぁっ……」
「ん、今更、構わないよ……」

僕の限界を知って、一層カヲル君が激しく責め立てる。

「はぁ、はぁ……かをるくん、あっ! んっ……んっ……はぁ、かをるくん、ぁ……かをるくん……」

そのまま二人は果てた。



「もう、ぐちゃぐちゃだよ。せっかくカヲル君が新しく買ったのに勿体ない……」
ベッドに身を投げ出したまま、汚れた下着を見つめて僕はそう呟いた。
「ふふっ、勿体ないと思ってくれるくらいには気に入ってくれたのかな?」
「そういうわけじゃないよ」
「すぐに洗濯すれば問題ないさ」
「すぐに選択する気力なんてないから」
ちょっと不満そうな声を漏らしながらカヲル君の胸に顔を埋める僕の頭を、カヲル君がそっと撫でた。















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女性用下着をつける男の子はいいぞ。

H30.3.29



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